女性利用者S様の趣味の一つ、人形作り。
特別に材料を買うのではなく、ご自宅にある空き瓶や端切れを使っているそうです。
デイケアに材料と道具を持参され、体操・リハビリ・レクリエーション・滝町トレーニングとお忙しい中、合間を縫って作成なさっています。
手芸の本を見ながら作るわけではなく、S様が出来上がりを想像しながら一針一針縫っていくのだそうです。
今回は、昭和の初めの頃の女性をモデルに作成されていて、紺色の着物を着せた方が年配の女性、ピンクの着物に姉さんかぶりをしたのが若い女性。
「昔はみんなこういう着物を着たのよね~。そんな時代だったですよ。」と職員に教えてくださりながらも、S様の手は止まることはありません。
「昔はこうだった。」「そうそう、そうだったね。大変だったよね。」
同じ時代を知っている利用者様同士、昔を懐かしみながらお話しされるのは、とても楽しそう!
苦労話も、今となっては笑い話。
この日のお話しのゴールは「昔は不便だったけど、楽しかったね~!」でした。
人形作りもそろそろ仕上げの段階です。
人形のお顔に、眉、目、鼻、口を描き入れるのは大事な作業の一つ。
S様は、どんな表情にしようか思案された後、迷わずササッと描かれました。
人形のやわらかくて優しい表情は、S様のご性格がそのまま表れているようです。
滝町介護老人保健施設の正面玄関には、S様の作品を飾らせて頂いております。
施設を訪問される方々の目を楽しませてくださっています。