リハビリ

新緑からの贈り物

滝町老健の敷地の周囲には『垣根』があります。

この『垣根』のきれいな黄緑色の新芽を

指先でつまんで、摘んで・・・

一枚ずつ つまんで 摘んで・・・

たくさんの新芽を摘むことができました。

新緑の黄緑色がまぶしいです。

新芽を摘むには、指先の力と器用さが必要です。

少し高い所にある新芽を摘むには足をしっかり踏ん張って立つ事が必要です。

やわらかい新芽を探すには観察力と集中力が必要です。

これもしっかりとしたリハビリです。

いつものリハビリとは違いますが、季節に合わせた楽しいものになりました。

実は・・・もっともっと楽しいことはこれからなのです。

歌って幸せ、聞いて幸せ!

普段はカラオケに参加されないK様

この日は車椅子をこいで自らカラオケコーナーにいらっしゃいました。

「Kさん、いらっしゃい」とカラオケの常連S様が招き入れて下さり、K様も自然にカラオケの輪に入られました。

K様は脳梗塞後遺症でなかなか上手く言葉が出てこない為、デイケアでは言語聴覚士のリハビリスタッフにより「声を出すトレーニング」を受けています。

K様は「声を出すこと」に苦戦しながらも、日々頑張っておられる様子をスタッフは応援しています。

 

そんなK様が・・・

他の利用者様が歌っている時のことです。

S様がK様の肩をポンポンとたたいてリズムを取って下さいました。

K様は他の方の歌声に合わせて一語一語はっきりと口ずさまれ歌っているのです!!

 

「Kさん、歌えるじゃ~ん!」

 

S様はK様の手を握られ、お二人ともとっても嬉しそうな表情でした。

歌う喜び、聞く喜びが一体となって、あたたかい雰囲気ただようカラオケタイムとなりました。

 

利用者様の楽しみになれば、とカラオケの時間を設けていますが「カラオケだってリハビリなんだ」とあらためて感じた瞬間でした。

パチーン

「もう何年ぶりだろう…」

嬉しそうに碁石をうっている

パチーン

碁石をうつ音が軽快に響きます

久しぶりに打てた理由は、碁を打ちたい気持ちと作業療法士のサポート

下の写真は元町デイケアにある小さなペグ

指先の細かな動作訓練用品

つまんだり、ひっぱたり…用途はいろいろ

 

パチーン

また碁石の音が元町デイケアに鳴り響きます

何でも聞きますよ )^o^(

利用者様にとって、デイケアフロアーでは介護職員との交流が主となりますが、リハビリの時間は”リハビリスタッフの指導のもと”でリハビリに励んで頂ける貴重なお時間となります。

写真は、リハビリ中の一コマです。

滝町デイケアのリハビリスタッフは20代~30代と、利用者様にはお孫さんと同年代くらいの若者が多く在籍しています。

利用者様が在宅生活を今後も続けていけるよう、リハビリスタッフの”専門的な知識と技術”でリハビリを提供させて頂いております。

決して聞き耳を立てているわけではありませんが、リハビリ中の会話が聞こえてくることがあります。

「うちの息子がね、地域の役員になってて…大変なの!!忙しそうよ~。」と。(^_^)

リハビリ担当者に、日頃の出来事やお孫さんの結婚やひ孫さんが生まれるという嬉しい報告をして下さったり、時には不安や悩みを相談して下さる利用者様もいらっしゃいます。

利用者様がリハビリ担当者を信頼してなんでも気軽にお話しして下さるのは、ありがたいことです。

滝町デイケアのリハビリスタッフは、利用者様のお話しをじっくりお聞きしますよ )^o^(

感覚

とよおかデイケアオープン当時から利用して下さっているA様。

脳出血を患い後遺症で右麻痺が残りリハビリに通われております。

利用当初は車椅子で過ごしておりました。

 

「病気になる前の自分になりたい。」
「自分の足で歩きたいんだ!」 と強く願い、
日々、リハビリに励まれ、今は歩行器で歩けるまで回復されました。

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いつもリハビリに熱心なA様。

自主訓練では平行棒での歩行訓練・エアロバイク。

リハビリ専門士による個別のリハビリを重ねここまで回復できたのもA様の気持ちと努力の賜物だと思います。

 

オープン当初からの馴染みのA様とはよく昔話をします。

あの頃はあーだった。こーだった。

そんな話の中で歩行器で歩くA様に「よくなってるよね」とスタッフが言います。

でも、A様は「まだまだ」と。

A様にとって歩行器で歩けることはゴールではないのです。

 

そんなA様のリハビリに最近写真のようなリハビリが取り入れられました。

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スタッフが手引きで歩行器なしで歩行訓練をしています。

A様といろいろ話し合って取り入れたこのリハビリにA様は

「自分で歩いているような感覚なんだよ。

歩行器で歩くのは機械で歩かされている感覚なんだよね。

これは自分にしかわからないことなんだけど、この時間が嬉しいんだ!!

もっともっと歩けるようになりたい。頑張ろう!ていう気持ちにさせてくれるんだよ。」

と嬉しそうにお話ししてくださいました。

 

A様のおっしゃる感覚・・・
これは確かにご自身にしかわからないものです。

でも、利用者様の意向を大切にしながらプロのリハビリを実施することや、自主トレーニングのサポートすること、目標に向かって一緒に取り組んでいくことはできます。

単純に筋力を上げるトレーニングだけでなく、気持ちを前向きに持っていくトレーニングだってリハビリなんだ。

私達の役割をあらためて実感させてくれたA様ありがとうございます。

A様をはじめとする利用者様の思いが実現するようこれからもスタッフ皆でサポートしていきます!!